医師が教える手洗い・うがいの正しいやり方
2月に入り、いよいよインフルエンザの本格的な流行シーズンを迎えました。
また、中国・武漢で発生した新型のコロナウイルスも国内での感染が確認され、今後の動向に十分注意を払わなければいけない状況となっています。
かぜはもちろん、インフルエンザや新型のコロナウイルスであっても、最も取り組みやすい予防方法は手洗い・うがいをしっかりと行うことです。
そこで今回は、手洗い・うがいの基本的なやり方を確認していきましょう。
手洗いの方法
まずは手洗いです。大きく6つのステップに分けることができます。
- 石鹸をしっかりと泡立て、手の腹をきれいに洗う
- 手の背の部分を洗う
- 指間(指と指の間)を丁寧に洗う
- 手の腹の部分を使って爪の間を洗う
- 手首や親指の付け根部分をきれいに洗う
- 水で石鹸をきれいに洗い流す
上記のような6つのステップを意識して手洗いを行うことをおすすめします。
特に3〜5の部分は洗い残してしまう方が多い部分ですので注意して手洗いを行うようにするといいでしょう。
手洗いは主に接触感染の予防に効果を発揮します。
電車の吊革やドアノブなどを触った際に、そこに付着していた菌やウイルスが手に移ります。そのまま口に触れたり、手で食品を食べたりすることで菌やウイルスが体内へと侵入します。
手からウイルスなどの体内への侵入を防ぐためにも、しっかりとした手洗いを心がけましょう。
また、市販されているアルコール除菌なども効果を発揮します。状況に応じて使用すると体内への侵入をより防ぐことができるでしょう。
うがいの方法
続いてうがいです。主に2種類のうがいを使い分けていきます。
- 口の中の雑菌を取り除くためにクチュクチュうがい(普通のうがい)を15秒程度行う
- 上を向いて喉の奥まで水の届くゴロゴロうがいを15秒程度行う
- 2と同様のうがいをもう一度行う
うがいは咳やくしゃみなどによって空気中に飛び散ったウイルスなどを吸い込んでしまう飛沫感染の予防に効果を発揮します。
電車の中や人混みなどでは飛沫感染をしてしまうリスクが高まります。たとえマスクをつけていても、ウイルスの体内への侵入を完全に防ぐことはできません。
ウイルスは体内に侵入してすぐに症状が出るわけではなく、細胞に取り込まれてから症状が発症します。ですので、細胞に取り込まれる前にうがいによってウイルスを洗い流すことが重要になります。
また、うがい薬や緑茶に含まれているカテキンなどは殺菌効果がありますので活用するといいでしょう。
手洗い・うがいでウイルスを体内に入れないように
かぜやインフルエンザ の予防に手洗い・うがいは効果を発揮します。特に冬場のかぜなどが流行しているシーズンは、帰宅時などを中心に入念に手洗い・うがいを行なって予防に努めましょう。
また、かぜ等の対策としては手洗い・うがいのみならず、休息や睡眠時間の確保など規則正しい生活習慣も重要です。
ご自身の取り組めるところから、かぜや感染症の予防に取り組むようにしましょう。